車載カメラ映像から歩道安全性評価、ジオテクノロジーズがAI技術開発
2023/4/28(金)
ジオテクノロジーズ株式会社(以下、ジオテクノロジーズ)は4月25日、車載カメラ映像から歩道の安全性を評価するAI技術を開発した。同技術により、歩道の安全性を確認し、事前に危険個所を特定することができるという。
登下校中の児童を巻き込む重大事故をきっかけに、学校・教育委員会・道路管理者・警察・自治体などによる通学路の点検が実施され、整備が進んでいる。しかし、通学路の危険個所がゼロになった訳ではない。また、先進運転支援システム(ADAS)や自動運転の開発・搭載を進めるカーメーカーにおいては、交通事故ゼロ社会を目指す取り組みが活発化している。同社は、このような背景を受けて、全国網羅的な歩道の安全性を地図上へマッピングし、事前に危険個所を特定、さまざまなリスクを予測可能にすることを目指している。例えば、歩行者保護を取り入れた経路探索をナビゲーションシステムや自動運転のシステムに組み込むことができれば、通学路などの歩行者事故を防ぐことができると考えているという。
同技術は、AIクラウドプラットフォームを提供するH2O.ai, Inc.が提供する機械学習プラットフォーム「H2O AI Cloud」を採用している。この技術により、学校・保護者向けには、通学路の安全性確認や危険個所の特定をサポートする。自動車・ナビメーカーや物流ベンダー向けには、歩行者の安全性を取り入れた経路探索、自動運転をサポートする見込みだ。ほかにも、自治体、都道府県警向けに、ガードレール、規制など歩道の安全対策を踏まえた都市計画を支援するという。さらに、同社は、将来的には人流データを活用し、全国網羅的な歩道の安全性評価マップを作成していくと述べている。