コネクテッドカー向けサービスの創発「Webとクルマのハッカソン2018」(後編)
2018/4/20(金)
2018年1月27日~28日にかけて、「Webとクルマのハッカソン2018~次世代自動車におけるWebと車の連携アプリ/ビジネスを創発しよう! ~」が開催された。今年は前年よりも多い50名のエンジニア・デザイナーが集まり、Web技術を駆使して新しいサービスを考え、発表した。LIGARE.newsではその様子を前編、中編、後編に分けてお届けする。後編ではH~Lチームの発表を紹介する。
[LIGARE vol.38 (2018.3.31発行) より記事を再構成]
Hチーム:寿司ドラ
サービス概要
レベル3の自動運転では、人が運転しなければならない緊急時に注意が向いていなければ、事故を回避することができない。そこで提案されたのが楽しみながら注意力を上げるWebサービス寿司ドラだ。このサービスではドライバーの視点に事故が発生しやすい地点からコインが飛び出してくる。コインの描画はフロントガラスを透明ディスプレイにすることで実現し、飛び出してきたコインは運転手が「見つけた!」と言うことで入手でき、入手したコインで寿司ガチャを回すことができる。審査員とのQ&A
・アイデアとしては面白いが、ドライバーがゲームに飽きるかもしれない。・自動運転レベル3の問題点を解決する一つの例として良いと思う。
・コインとは別方向から危険が迫ってきた場合、かえって危険ではないか。
→現状ではヒヤリハット地点での注意力を上げる仕組みしかできていない。
・座椅子が振動するなど、様々なものを含めたインターフェースを考えても良い。
Jチーム:ドライバー・アシスタント YORiちゃん
サービス概要
毎コンセプトは「クルマを移動手段からエンターテイメントに」。犬のYORiちゃんはドライバーの集中度を表示するメーターと連動し、ドライバーが集中できていなかった場合「起きて、ワンワン」と、良い運転をしていたら「楽しい!」と喜んでくれる。APIやエンジン回転数などから情報を取得し、感情分析アルゴリズムにかけてYORiちゃんが様々な発言をしてくれるという仕組み。APIを追加することでクルマとユーザーをつなぐインターフェースとしての成長も期待できる。審査員とのQ&A
・YORiちゃんの表情はどのように変るのか。→発言と連動して変わる。現状では喜怒哀楽の四種類を用意している。
・感情の基準にエンジンの回転数の情報を取得するとあったが、どのような基準で判断するのか。
→回転数は閾値を設け、閾値を超えるとYORiちゃんは「足が痛い」などと怒ってくれる。上手い運転という閾値に入っていれば褒めてくれる。
・ドライバーの感情をどう認識するのか。→現状ではクルマを擬人化した形。今後の拡張でユーザーの声質から感情を判断することができるようにしたい。
・なぜ犬なのか。
→最初はクルマに近い形を想定していたが、チームにデザイナーがおらずフリー素材で代用した。