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ホンダ、米Helm.ai社に追加出資 次世代AD・ADAS開発強化

2025/10/17(金)

ホンダは10月15日、教師なし学習※1によるAI技術に強みを持つ米Helm.ai社に追加出資を行うことを発表した。End-to-End(E2E)による次世代AD(自動運転)・ADAS(先進運転支援システム)の開発を一層強化するという。

Helm.ai社は、2016年11月に設立されたAIソフトウェアのスタートアップ企業だ。ホンダは、グローバルなオープンイノベーションプログラム「Honda Xcelerator(ホンダ・エクセラレーター)」※2を通じて、2019年よりHelm.aiとの協業を開始した。さらに、両社は2025年7月、環境認識から意思決定、車両制御までを担うE2EのAIアーキテクチャーによる次世代AD・ADASの開発強化を目的として、複数年にわたる共同開発契約を締結している。

なお、ホンダは、Helm.ai社独自のDeep Teaching(ディープ ティーチング)※3技術や、生成AIを活用することで、目的地までの全ルートにおいて、一般道か高速道路かを問わずアクセルやハンドルなどの運転操作を高度に支援する次世代ADASの開発を一層加速させる。そして、2027年頃に北米や日本で投入を予定する、EV・ハイブリッド車の主力ラインアップへ幅広く適用することを目指すとのことだ。

▼関係者のコメント
■ホンダ 執行職 四輪事業本部 SDV事業開発統括部長 四竈真人(しかま まひと)氏のコメント
今回の追加出資は、安全で信頼性の高い独自の次世代AD・ADASを、スピーディーにお求めやすく提供するための重要な一歩です。Helm.aiとの協業を通じて、次世代AD・ADASシステムの実用性を高めるAI技術の開発を加速し、お客様に驚きと感動を与えるような移動体験の提供を目指すとともに、2050年に“Hondaの二輪・四輪が関与する交通事故死者ゼロ”の実現という高い目標に向けた取り組みを一層強化していきます

■Helm.ai社 CEO Vladislav Voroninski氏のコメント
この度、Hondaとの関係性をさらに深めることができ、大変光栄に思います。Hondaのエンジニアリングの知見と、Helm.aiのモジュール化されたE2E AIソフトウェア、そして独自のDeep Teaching技術を融合させることで、次世代AD・ADASソフトウェアの開発を一層加速します。両社の協業を通じて、高い信頼性と量産性を兼ね備えたソリューションを提供し、Hondaの次世代AD・ADASシステムのグローバル展開を力強く支援していきます

※1 AIを支える技術である機械学習の手法の1つ。入力データに対してどのような正解を導き出すかを学習させる「教師あり学習」と異なり、機械に正解を与えずに学習させ、自力でデータの規則性や特徴を導き出す学習方法
※2 スタートアップ企業とホンダのコラボレーションを促進するオープンイノベーションプログラム。ホンダの子会社で、米国・シリコンバレーを中心に活動を行っているHonda Innovations, Inc.が、グローバルに推進している
※3 Deep Teachingは、教師なし学習技術の一つであり、大量のデータを活用してAIモデルを効率的に学習させる手法。大規模な人手によるアノテーションや膨大な車両フリートを必要とせず、学習の効率性とスケーラビリティーの向上を実現するアプローチ(プレスリリースより)

(出典:ホンダ Webサイトより)

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