出光興産ら、太陽光発電パネルによるEV充電と庁舎への電力供給の実証開始
2023/4/6(木)
出光興産株式会社(以下、出光興産)ら3者は、鹿児島県熊毛郡南種子町(以下、南種子町)において、小規模オンサイトPPA※による庁舎への電力供給と、EV充電の共同実証を開始した。4月3日付のプレスリリースで明かしている。
※ Power Purchase Agreement(電力販売契約)の一種で、PPA事業者所有の太陽光発電設備を使用者の敷地や事務所・工場などの屋根に設置し、電力を供給するもの。(プレスリリースより)
今回の実証は、出光興産、種子島石油株式会社(以下、種子島石油)、南種子町の3者で実施する。今回の共同実証では、南種子町役場の敷地内に太陽光発電パネルを設置し、太陽光由来の電力を活用することによるCO2の排出削減を実証する。また、同実証では、再エネ電力分別供給システム「IDEPASS」を活用し、オンサイトPPAで発電した再エネ電力を南種子町庁舎の一部に選択的に供給する。同システムでは、再生可能エネルギー由来の電力(以下、再エネ電力)を調達できる施設において、電力使用者がどちらを使用するのか自ら選択できる。合わせて、種子島石油が役場内で管理・運用するEV用普通充電器で、再エネ電力および系統から送電された再エネ以外の電力を公用EVなどに充電する。
今回設置した普通充電器では、従来主流であった時間単位の課金制(充電量に依らず、充電時間によって一律に課金)ではなく、充電量に比例する従量課金制を採用している。また、同充電器では、出光興産が開発したEV充電システム「再エネチョイス」を活用し、EVユーザーが自ら再エネでの充電を選択できる。
従量課金制による普通充電、そしてユーザーが再エネを選択できる充電は、国内において先行事例がほとんどなく、ユーザーニーズに合致した価格設定が可能となる。同充電器は一般の人も利用できるという。
また、同実証は4年間の予定で行い、小規模オンサイトPPAの事業性、再エネ電力活用によるCO2の排出削減、従量課金制充電の顧客満足・事業性等について検証する。なお、3者は、これらの検証を通じ、低炭素エネルギーの地産地消の推進と、EVユーザーと地域の充電事業運営者にとって最適なサービスの構築を目指すと述べている。
(出典:出光興産 Webサイトより)