JALが新通信規格を導入 高速化・大容量化しMaaSへ応用も
2020/2/10(月)
日本航空(以下、JAL)は、航空会社と旅行会社とのシステム間で取り扱う予約発券データの新しい標準規格「New Distribution Capability」(以下、NDC)を導入し、NDCを活用した販売を開始することを決定した。
新システムによる販売は今年度の第1四半期(4月~6月中)から実施するとしている。また、基盤システム開発に関しては、旅行会社・航空会社向けITソリューションの開発企業であるAmadeus IT Group(本社: スペイン)と契約したこともあわせて発表した。JALは今回の導入を通じ、世界中の旅行会社のシステムとやりとりするデータを高速化・大容量化し、旅行会社のWebサイト上でも、JALのサイトで表示されるものと同じ写真や動画を表示できる環境を整備するといった、視覚的なコンテンツの充実などを行うとしている。
これまでにJALは、パーソナルモビリティを開発するWHILLらと羽田空港内で電動車いすの実証実験を行ったり、JapaTaxiと協業して搭乗客にタクシークーポンを配信するなど、シームレスな移動サービスの構築に取り組んできた。プレスリリースによると、「お客さまが航空運送をはじめとするすべての移動手段をストレスフリーにワンストップでご利用いただけるMaaSへの応用も今後検討していきます」との方針を示している。NDCは一般に公開されている規格で、企業間のデータ連携も容易になるため、今後はより他業界との協業が加速するものとみられる。