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KDDIら、スマートフォンの位置情報を活用した安全運転支援実証実施

2023/2/1(水)

同機能のイメージ

KDDI株式会社(以下、KDDI)らは、公道においてスマートフォンの位置情報を活用し、運転手に車両の存在を通知し安全運転を支援する実証実験を2月1日~2月28日に実施する。1月30日付のプレスリリースで明かした。

コロナ禍によるデリバリーサービスの需要増加に伴い、自転車・原動機付自転車と自動車の交通事故が増加している。自動車・原付の対自動車の事故形態は、「信号の無い交差点における出会い頭事故」が、それぞれ、2万4166件、5141件※ と最多だ。これらの主な事故原因としては、自転車・原動機付自転車が建物などの死角に隠れてしまい、発見が遅れることが考えられている。

※ 交通事故総合分析センターの事故データ (2019年) を基にKDDIが独自に分析

同実証は、KDDI、株式会社出前館(以下、出前館)、三井住友海上火災保険株式会社、MS&ADインターリスク総研株式会社で実施。さらに、トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)、日本交通株式会社(以下、日本交通)と連携して取り組む。

また、KDDIは、同実証に向けて、トヨタと共に、自転車・原動機付自転車・自動車が同じ交差点に接近した際にそれぞれの運転手のスマートフォンへ自動通知する機能を開発した。同機能は、GNSS(全球測位衛星システム)で計測したスマートフォンの位置情報をもとに予測したものだ。これにより、交差点の死角に隠れている自転車・原動機付自転車・自動車の存在を、安全面に配慮した通知によってそれぞれの運転手が事前に把握することができる。

さらに、今回の実証は、出前館、日本交通が同機能を搭載したスマートフォンを通常業務の中で利用し、同機能による事故削減効果や受容性を検証する。具体的な実証内容としては、「自転車・原動機付自転車と自動車の出会い頭情報提供機能の検証」と、「運転後の自転車・原動機付自転車の運転結果フィードバック機能の検証」を行う。検証場所は、東京都板橋区の公道で実施する予定だ。

「自転車・原動機付自転車と自動車の出会い頭情報提供機能の検証」では、見通しの悪い交差点付近において、自転車・原動機付自転車・自動車が接近したことをトラッキングサーバーが予測・検知すると、通知音・バイブレーション・警告画面を通じて、それぞれの運転手に自動通知することを検証する。さらに、同機能では、道路や交差点の形状、乗り物の種類に応じて、通知のタイミングを個別に設定しているため、精度の高い事故防止を実現している。アプリ上の位置情報を活用するため、au回線以外でも利用可能だ。

「運転後の自転車・原動機付自転車の運転結果フィードバック機能の検証」では、一時停止違反や急ブレーキの実施などの運転結果を自転車・原動機付自転車の運転手へフィードバックする。これにより、運転意識の向上を図る。

なお、各社は、今後今回の実証で得られた成果をもとに自転車・原動機付自転車と自動車の事故削減に向けた取り組みを継続していく予定だ。くわえて、同機能の普及に向けさまざまなパートナー企業と連携し、同機能の社会実装を目指すと述べている。

(出典:KDDI Webサイトより)

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