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関西電力 インフラ協調で自動運転車支援:電柱に「目」で、まちに安全を

2019/4/12(金)

実験を行った見通しの悪い交差点(大津市)

関西電力が電柱を使った自動運転車支援の取り組みを始めている。2019年1月にはパナソニック、ゼロ・サム、トヨタIT開発センターと全国で初めて路車間通信の技術実証を行った。また、2月には沖電気工業(以下、OKI)、日本総研と兵庫県神戸市北区において、電柱設置のカメラ映像を使い、死角情報をクルマへ伝える実証実験を実施した。電力会社が電柱を活用して取り組む自動運転車の支援とは――。

電柱を活用した自動走行車支援

2019年1月に行われた電柱を使った路車間通信の技術実証は関西電力の他、パナソニック、ゼロ・サム、トヨタIT開発センターの4社で取り組んだ。パナソニックは歩行者用の端末などの情報通信機器の開発、ゼロ・サムは掲示板と表示システムの開発、トヨタIT開発センターは技術検証のコンサルティングを担当した。関西電力は電柱への機器設置と各所への調整を担った。

技術実証は、大津市にある信号機がなく見通しの悪い交差点で行われた。死角となっている道路側の歩行者や自転車を電柱(ITS路側機)に設置されたミリ波(79GHz)レーダーが検出すると、ITS車載器を搭載したクルマへ位置・速度・方位などの情報を送信する。クルマ側のITS車載器は送られてきた情報と、自車位置やスピード、進む方向を照らし合わせ、事故の危険性がある場合にのみ、ドライバーへ通知するという内容だ。

写真左:クルマが歩行者を検知したことをドライバーへ通知する
写真右:歩行者や自転車を検知すると、電柱のLED掲示板に接近情報を表示してドライバーへ知らせる



ITS車載器が搭載されていない車両では、ITS端末を携帯した歩行者や自転車の情報をITS路側機が認識。電柱のLED掲示板に接近情報を表示してドライバーへ通知した。経営企画室 田村慎吾マネジャー(以下、田村氏)によると、「歩行者が端末を持っていなければ、現段階ではITS非搭載車に死角情報を通知できないが、カメラやレーダーで認識して通知することも技術的には可能」。歩行者や自転車を検知する精度については、「ミリ波レーダーでは誤差1m未満、歩行者と自転車が携帯するITS端末では誤差2~3m」(田村氏)だが、将来的に精度は向上するという。

左:経営企画室 マネジャー 田村慎吾氏
右:送配電カンパニー企画部 新規事業グループ 大江麻依子氏



ドライバーへの歩行者・自転車情報の通知の他に、電柱設置の60GHz Wi-Fi基地局と車両間で大容量データの無線通信の技術実証も行った。「将来の自動運転社会が到来した時には、
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