目的地側からつくる 観光地型MaaSーー近鉄グループ、10月から「志摩MaaS」の実証実験を開始
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2019/11/5(火)
国土交通省の新モビリティサービス推進事業の「先行モデル事業」に選定された「志摩MaaS」。近鉄グループホールディングス株式会社(以下、近鉄)は10月より観光地型MaaSとしての実証実験を三重県・伊勢志摩エリアの志摩地域で開始する。志摩市とは「志摩MaaS に係る連携協定」を締結。地域の交通事業者・観光事業者や三重県とは「志摩MaaS 協議会」を立ち上げ、地域全体で観光地型MaaSを目指す。「志摩MaaS」の詳細について、担当者に話を伺った。
二次交通の利便性向上
――伊勢志摩MaaSの概要について教えてください。総合企画部 吉野将弘課長(以下、吉野氏):伊勢志摩エリアというのは、我々近鉄グループにとっては非常に重要な観光地です。しかしながら、名所は点在化しており、大王崎灯台のように駅から車で30分かかるような場所も少なくありません。さらに、人口減少に伴いバスの本数やタクシーの台数が減っており、二次交通に課題を抱えています。そこで、打開策として出てきたのが、MaaSの取り組みです。今年4月頃に志摩市の竹内(千尋)市長とお話をさせていただいて、同じ思いを持っているということで包括連携協定を6月25日に結び、MaaSの取り組みを一緒に進めることになりました。志摩市地域公共交通網形成計画に基づいて、われわれ近鉄グループだけでなく、志摩市、三重県、地元の観光団体にも参画いただいて、これからの二次交通、あるいはMaaSの取り組みをいろいろ協議していくことを目的に、MaaS協議会も同日に立ち上げました。
――実証実験に参画する企業とその役割を教えてください。
吉野氏:参加するのは主に近鉄グループの会社で、近鉄グループホールディングスが主体となり、近畿日本鉄道、三重交通、三重近鉄タクシー、志摩マリンレジャーなどが交通事業者として参画します。さらに近鉄・都ホテルズと賢島宝生苑が賢島ホテル送迎バスの運行を実施します。そのほか、旅行会社の近畿日本ツーリストとクラブツーリズムが伊勢志摩エリアへの着地型旅行商品の造成を行う予定です。
――MaaS実証実験の詳細について教えてください。
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