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トヨタ Woven City より先駆けた、九州大学のスマートシティ実証キャンパスとは?

2020/6/30(火)

九州大学理事・副学長の安浦寛人氏

九州大学理事・副学長の安浦寛人氏

シンガポールで開催したITS世界会議2019では、これまでの道路交通システムに関する取り組みに加えて、MaaSやスマートシティ、都市OSといった、人の移動や街づくりに関する話も多く見られるようになった。また、2020年1月に米国・ラスベガスで開催したCESでは、トヨタ自動車が東富士工場跡地に、およそ2,000人が住まう「Woven City」を作ると発表した。デジタルを活用して都市と移動をどのように作るか、そのことに大きな注目が集まっている。

世界的にスマートシティ構想が広がり、日本でも大きなプロジェクトが発表された。一方で、国内にもすでにスマートシティを実践している地域がある。その一つが九州大学伊都キャンパスだ。旧箱崎キャンパスから広大な敷地を有する新天地へと移転を進め、約2万人が活動するスマートシティ実証実験都市の構築を進めている。
 
九州大学伊都キャンパスで行う取組みについて、九州大学 理事・副学長の安浦寛人氏(以下、安浦氏)に話を伺った。

著者:モビリティジャーナリスト 楠田 悦子

■世界初「都市OS」を学術的に発表

――九州大学では「都市OS」づくりに取り組んでいると聞きました。

安浦氏:「都市OS」の学術論文を世界ではじめて発表したのは九州大学です。近年では「都市OS」の概念が世界的に注目されていますが、論文を発表した5~10年前にその考えはあまり理解されませんでした。
都市OS : IoTを活用して都市のさまざまなデータを分野横断的に収集し、分析やシミュレーションツール利用して、都市における課題などを解決するオペレーションシステム

■約2万人が活動する、日本最大級のスマートシティ実証実験場

――九州大学は大規模なキャンパス移転を行いましたね。移転先である伊都キャンパスについて教えてください。

安浦氏:九州大学は1991年10月、伊都キャンパス(福岡市西区元岡・桑原地区)への移転を決定しました。移転前は、全学教育と専門教育のキャンパスが遠く離れており、移動が大きな問題となっていました。

移転に際して3つのステージに分けました。第1ステージ(2005~2007年度)での移転人数は約5,200人(学生4,200人、教職員1,000人)で、工学系の移転を主に行いました。第2ステージ(2008~2011年度)完了後の総数は10,800人(学生9,500人、教職員1,300人)、第3ステージ(2012~2018年度)完了後の総数は約18,700人(学生15,500人、教職員3,200人)に達しました。

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