名古屋鉄道ら、自動運転等を含む「エキ・シロMaaS」実証実験実施
2022/11/8(火)
名古屋鉄道株式会社(以下、名古屋鉄道)らは、名鉄栄生駅を中心とした名古屋市内において「エキ・シロMaaS」の実証実験を、11月7日~12月9日に実施する。11月2日付のプレスリリースで明かした。
同実証実験は、内閣府・総務省・経済産業省・国土交通省が連携し選定する令和4年度スマートシティ関連事業のうち、経済産業省「無人自動運転等のCASE対応に向けた実証・支援事業(地域新MaaS創出推進事業)」の実証事業として選定されたものだ。名古屋鉄道、国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学、NECソリューションイノベータ株式会社、株式会社エクセイド、株式会社未来シェア、円頓寺商店街振興組合、名鉄グループ各社と連携して実施する。同実証実験の対象エリアでは、行政区境の関係から、区内が対象となる路線バス等では、総合病院や大規模商業施設への移動、および地域内に点在する観光施設や商店街の周遊がしづらい状況にある。そこで、同実証実験では、地域住民の総合病院等への施設送迎ニーズの把握、来街者の交通結節点(栄生駅)から観光地等へのアクセスニーズの把握、観光地内周遊モビリティとしての自動運転の検討を目的に実施する。
また、同実証実験では、地域住民の総合病院等への施設送迎ニーズを平日に検証する。来街者の交通結節点(栄生駅)から観光地等へのアクセスニーズを土休日に検証するという。名古屋鉄道らは、同実証実験を通じて、利用者の意向の把握やモビリティ向上による地域内周遊促進効果を検証し、事業化モデルの検討を行う。
具体的な取り組みとしては、AIオンデマンド交通と自動運転サービスを実施する。AIオンデマンド交通は、名鉄栄生駅を中心とした約半径2km圏域で、対象地域の居住者、および対象地域への来街者を対象に提供する予定だ。居住者の通院・買い物等のモビリティ向上を図るとともに、来街者(主に土休日)の観光施設・商店街・大規模商業施設への地区内周遊促進を図る。くわえて、マイクロMaaSアプリ(Web版)と連動してクーポン発行を行い、地域活性化につなげる。
ほかにも、同実証実験では、オンデマンド交通用のタクシー車両以外に、学童保育事業の送迎車両を活用する。同車両は、AIにより配車やルート等が最適化したオンデマンド交通運行計画に従って運行する予定だ。施設送迎は平日8時~13時、観光周遊は土休日、および一部の平日10時~18時に実施する。
また、自動運転サービスは、円頓寺商店街内の公道を利用し、11月23日~26日に実施する。グリーンスローモビリティ(カート)を利用し、商店街関係者や来街者を対象として提供するという。