地域の「目」で子どもと高齢者を見守る 伊丹市×阪神電気鉄道「まちなかミマモルメ」
2017/11/16(木)
セキュリティ対策で見守る側の不安を解消
見守る側の保護者が不安に感じるビーコンタグのセキュリティ対策について、ミマモルメ開発者である阪神電気鉄道 新規事業推進室 課長・小坂光彦氏は
「セキュリティタグを使っているのはミマモルメだけです。セキュリティタグがないと、なりすましや悪用が行われます。高齢者の外出するタイミングがわかったり、子供に対するストーカー行為が行われたりする可能性があります。
BLE(Bluetooth Low Energy)はコストがかからないので、セキュリティを度外視すると容易に参入できます。ミマモルメはセキュリティ情報を暗号化しており、BluetoothのSIG登録の方法もメモリの切り方も独自です。
現在、多くの自治体や学校で導入されており、運用方法も蓄積されてきています。今後も見守り事業者として安心して利用してもらえる見守りサービスを提供していきたいです」
と語ります。
また、今後は、「共働き世帯が増えているので子供が家に帰ったときに、親に通達できるような家で見守る仕組みもつくっていきたい」と話し、システムについてはAI活用やタグフリーなどを念頭に開発を進めていくとのことです。
現在、箕面市と株式会社ottaや、神戸市と株式会社NTTドコモなど他市で実証実験が行われている子どもと高齢者の見守りサービス。「認知症の方を見守る場合は、電車乗ったりバスに乗ったりするので、行動範囲が広く、他市との連携が必要です」(中西氏)。今後は自治体を超えた広範囲での見守りが必要となりそうです。
子どもの行動範囲が把握でき、町中のボランティアに見守られている一方で、発信機の情報が漏れると、子どもや高齢者の行動が特定されてしまう恐れがあります。見守る側はリスクの把握、事業者側は万全なセキュリティ対策が必要となるでしょう。