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三菱電機、リアルタイムでのオンデマンド運行管制の実証実験開始

2021/6/2(水)

実証実験のシステム構成図

三菱電機株式会社(以下、三菱電機)は3月18日、MaaSの社会実装に向けたオンデマンド運行管制の実証実験を当社の神戸製作所で3月22日より開始すると発表した。今回の実証実験では、製作所内で運行する自動走行車両の運行ダイヤや運行ルートを、利用者の乗車申込状況に応じてリアルタイムかつ柔軟に変更する全自動の運行管制技術の確立を図る。今後は、車両運行業務の省力化と利用者の利便性向上を両立させる交通サービスの実現を目指すという。
日本国内では、都市や郊外、観光地などの地域が抱えるさまざまな社会課題の解決を目指し、MaaSを活用した取り組みが官民で活発化している。MaaSの一要素であるオンデマンド交通サービスでは、利用者の需要に応じた配車や運行ルートの最適化が求められているが、乗車申し込みの受け付けや配車指示などの運行管理はオペレーターが行う例が大半で、交通事業者が志向する運行業務の省力化との両立が課題となっている。

今回の実証実験では、開発中の運行管制システムを用いたオンデマンド運行管制の実証実験を行うことで、運行業務の省力化と利用者の利便性向上との両立を目指す。運行管制システムが、利用者からの乗車申し込みや自車位置などの車両情報を常時監視し、複数の運行車両に対して最適なタイミングで配車や運行ルートを指示する。さらに、利用者の乗車申し込み件数が増加した場合は、運行車両の増便も自動的に行うことが可能だ。

なお、三菱電機は、今回の実証実験で得られた成果にこれまで培ってきたシミュレーション技術や予測技術を組み合わせることで、運行管制業務の自動化と運行効率最適化の技術を確立する。さらに、リゾート施設や公園など大規模施設の敷地内における実証実験を進め、さまざまな運行形態や移動ニーズに対応したオンデマンド交通サービス事業の早期社会実装を目指すと述べている。

実証実験フィールドの模式図


(出典:三菱電機 Webサイトより)

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