「先行モデル事業」に選定のつくば市、顔認証とアプリで社会サービスの実証実験
2019/6/20(木)
国土交通省が6月18日「新モビリティサービス推進事業」において選定した「先行モデル事業」19事業のうち、つくば市は、顔認証技術やスマートフォンアプリを活用した公共交通の新たな社会サービスに関する実証実験を行うことを明らかにした。
「新モビリティサービス推進事業」に提案を行った「つくばスマートシティ推進協議会(仮)」は、鹿島建設㈱、KDDI㈱、日本電気㈱、三菱電機㈱、関東鉄道㈱、サイバーダイン㈱、筑波大学、未来社会工学開発研究センター、サイバニクス研究センター(トヨタ自動車と筑波大学が共同で設立)、茨城県、つくば市など、産学官から構成された協議会。国土交通省の「スマートシティ推進事業」において、「スマートシティ実行計画(仮称)」を提案し、5月31日付で採択されている。今回の「先行モデル事業」の選定は、その採択に続くもの。つくば市での実証実験は、特に教育や医療サービスに注目して、移動情報との連携に適したデータプラットフォームを筑波大学内に設置。「つくばモデル」アプリなどを使った移動情報を収集・分析・活用する「キャンパスMaaS」「医療MaaS」に関するさまざまな実験を予定している。「キャンパスMaaS」はバス乗降時の顔認証によるキャッシュレス決済の実証実験や、AI利活用による人流予測を行う。さらに、「つくばモデル」アプリでの移動実態調査や、乗車待機時間を最小化するバス運行の最適化支援システムの設計が検討されている。「医療MaaS」はバス乗降時の顔認証による病院受付や診療費会計処理サービス、アプリ活用による交通弱者の乗降車支援を行う。
実証実験は交通事故ゼロ、渋滞の解消、移動の利便性向上を目標に、延べ2,000名規模で実施される予定。