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国交省、タクシーの新料金制度を導入【一括定額運賃・変動迎車料金】

2020/11/27(金)

タクシー車内のイメージ写真

写真:Adobe Stockより

国土交通省は、11月30日からタクシーの新たな運賃・料金サービスである「一括定額運賃」および「変動迎車料金」の申請受け付けを開始すると発表した。更なる利便性の向上をめざすとともに、MaaSへの活用も想定している。
「 一括定額運賃」は、タクシーの複数回の利用分の運賃を一括して支払う制度。あらかじめ利用回数の上限と利用時間帯を制限し、適用地点またはエリア、タクシーの利用権を行使する期限等の条件が設定され、条件に応じた価格が定められる。通勤などの継続利用に適している。

一括清算にすることでより割安な運賃となることが期待できるほか、他のMaaSアプリや交通モードと連携した観光用フリーパスなどへの活用も想定できる。

「変動迎車料金」は、需要の増減に応じて迎車料金を変動させる制度で、いわばタクシー版のダイナミックプライシングだ。トータルでは固定迎車料金と変わらないよう変動させることなどが条件に定められている。

国交省は導入の効果について、「閑散期には割安に迎車することが可能となり、繁忙期には割高になる一方で迎車の必要度が高い人に配車されやすくなる」としている。

これらの制度は定期的なモニタリングを実施し、必要に応じて見直しを行う方針だ。

国土交通省は今年4月「一般乗用旅客自動車運送事業の運賃及び料金に関する制度について」の一部改正案および「タクシーの相乗りの導入について(案)」に対するパブリックコメントを募集。新型コロナウイルス感染症の状況を見定めたうえ、検討を進めてきた。

上記の新たな運賃制度とともに検討を進めていた「相乗りタクシー」制度については、国土交通省の担当者によると、不特定多数の人が同乗するリスクを踏まえて今回の導入は見送るとのこと。新型コロナウイルスの感染状況を見極めながら導入時期を検討する方針だ。

平成30年度に実施した変動迎車料金・定額タクシー実証実験の概要

参考:平成30年度に実施した変動迎車料金・定額タクシー実証実験の概要
(国土交通省の資料より引用)


(記事/和田 翔)

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