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環境省 グリーンスローモビリティとEV化で脱炭素社会に

2018/9/21(金)

環境省は8月に公表した「2019年度環境省重点施策集」の中で、グリーンスローモビリティの導入実証事業、およびEV化・モビリティ蓄電機能の活用事業に関する取り組み計画を発表した。うち、グリーンスローモビリティについては20億円、EV化およびEV蓄電池の活用については50億円の予算を要求している。

また、脱炭素社会の構築、および長期目標である「2050年温室ガス80%削減」に向けては、自動車「CASE:Connect(コネクト)、Autonomous(自動運転)、Shared(シェア)、Electric(電動化)」という世界潮流に合わせ、先進技術を積極的に活用していく姿勢を示した。グリーンスローモビリティとEV化は施策の中で注目されるキーワードとなっている。

グリーンスローモビリティの導入

グリーンスローモビリティは、時速20km未満で公道を走る4人乗り以上の電動モビリティ。地域での低炭素型交通の確立が目的で、マイカーから移動手段をグリーンスローモビリティへシフトすることで、高齢者の移動手段の確保や観光振興などの地域課題の解決が図られる。環境省では今後、ゴルフカーやeCOM8(※1)のような電動小型モビリティの車両購入費補助、およびCNF(※2)、IoT技術などの先進技術を活用してグリーンスローモビリティの導入実証を通して利用方法を確立していく。

※1 eCOM8:低速電動コミュニティビークル。㈱シンクトゥギャザーが開発したモビリティ。
※2 CNF:セルロースナノファイバーという素材。植物由来の素材で鋼鉄の5分の1の軽さで5倍の強度等の特性を有し、CO2の効果的な削減を図ることを目的としている(環境省ホームページによる)

EV化の推進による脱炭素モデルの構築

EV化に関して、経済産業省は今年7月、2050年までに、日本メーカーが世界で販売する乗用車を100%電動車(xEV)とする目標を掲げた。環境省ではCO2総排出量の2割を占める運輸部門での脱炭素化に向けて、バスやトラックなどの商用車についてもEV化を進める。実データに基づいた車両の開発や航続距離等の特性データ、事業可能性について調査を実施し、EV/FCバス・トラックのユースケースに応じたスペックの検証を行っていく。さらに、EVの蓄電池を災害時の非常用電源として活用していく。

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