LINEでコミュニティバスの現在位置確認が可能に
2018/12/12(水)
自動車整備会社の恵那バッテリー電装株式会社(岐阜県中津川市)は、LINEアプリを使ってバスの現在位置を確認できるシステム『モークル』を、岐阜県美濃加茂市のコミュニティバス「あい愛バス」の7路線に採用した。
『モークル』は2017年8月よりサービスを開始しており、幼稚園の園児送迎バスや、現在企業の従業員送迎バスに採用されている。自治体が運行するコミュニティバスへの採用は、岐阜県中津川市に続いて今回が2例目となる。コミュニティバス「あい愛バス」の運行を行っている美濃加茂市では、以前よりバスの利用者から、バスが時間通りに来ないと不安になるという声があり、課題となっていたという。今回、コミュニティバスの運行事業者である新太田タクシー株式会社を通じて提案を行い、採用となった。採用の理由として、IT技術を活用した先進的な取り組みによって、利用者の利便性の向上が見込めることや、機器の設置・システムの導入が容易であり、短期間で運用開始できることが挙げられている。『モークル』の採用により、利用者はバスの現在位置をスマホで確認し、「バスがいつ来るのか」「バスは行ってしまったのではないか」といった不安を解消することができる。今後『モークル』によって利便性が向上することで、利用者の増加が期待される。
全7路線それぞれに『モークル』のLINEアカウントがある。各路線のLINEのアカウントをタップし、トーク画面で、“今どこ?”をタップすると、地図上にバスの現在位置の表示と速度、進行方向が返ってくる。さらにトークをタップすると、バスの現在位置が詳細な地図で表示される。普段使い慣れたLINEのトーク画面で操作が完結するので、あらたにアプリの操作を覚えたり、インストールする必要はない。
バスには、IoT技術を採用したドライブレコーダーが搭載されている。バスに事故や危険運転が発生したときは、20秒間の映像を自動的にサーバに送信。バスの運行管理者や責任者は事故現場に行くことなく、すぐに状況を映像で確認することができるため、迅速な対応が可能だ。また、ドライバーの運転を診断する機能も備えており、急ブレーキや急ハンドル、速度超過等の危険運転を指摘することで、安全運転意識の向上にも繋がる。今回の『モークル』の採用によって、利用者の利便性が向上するとともに、バス運行の安全性向上も期待される。