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モビリティとコミュニティが合わさる”Urban-as-a-Service” ―顧客中心の街づくりを目指して―

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2019/5/17(金)

scheme verge株式会社(以下、スキームヴァージ)は4月から香川県・小豆島 等瀬戸内地域でで、スマートフォンアプリ「Horai」を活用した「沿岸観光MaaS」の実証実験を開始した。旅行者はHoraiを利用することで観光スポットがリコメンドされ、それらを巡る最適な旅程を調べることができ、島の間を直行する乗り合いの海上タクシーの予約・決済を行うことが可能だ。旅行者のニーズが多様化する一方、実際の観光行動は公共交通機関や施設立地等のロジスティクスで制約されている。海に囲まれた島間・島内の移動手段がまさしくそれである。Horaiの利用を通して限られた滞在時間を最大化し、効率的な移動を実現し、自分に合った観光スタイルを構築することができる。まさに、「私の旅は、私で創る」というコンセプトのアプリだ。
※本記事に掲載している写真・資料はすべてscheme verge株式会社より提供
地方版MaaSをはじめ、地域の実情に沿ったモデルを構築しようとする動きが活発化する中、Horaiはどうやって生まれたのか。スキームヴァージのCEO嶂南達貴氏(やまなみたつき氏 以下、嶂南氏)に話を伺った。

将来の街づくりで重要となる「Urban-as-a-Service」とは?

スキームヴァージ CEO 嶂南達貴(やまなみたつき)氏

スキームヴァージ CEO 嶂南達貴(やまなみたつき)氏


――まず、スキームヴァージの設立経緯について教えてください。
嶂南氏:5年ほど前に、自動運転を通して高速道路のCO2排出量がどう変わるのかという研究をしていました。最近MaaSについての議論も出てきた中で、先端技術を前提とした都市計画について考えたいという思いがありました。

――自動運転について、都市計画からアプローチしたということですね。
嶂南氏:技術的な研究を行っているところはありましたが、実際に社会実装するために役立つ知識を研究しているところはまだありませんでした。さまざまな分野と対話していく中で、それなら自分たちでやろうとなったのが設立のきっかけです。

――次に、スキームヴァージのミッションについて教えてください。
嶂南氏:ミッションは「顧客中心の都市をつくる」ことです。都市とはモビリティとコミュニティの組み合わせです。これらの進化で都市の姿が見えます。今、都市で起きているモビリティ革命は、Uberの取り組みのように、あらゆる情報がグラフやデータで可視化されています。また、同時にコミュニティ革命、「Space-as-a-Service(SpaaS) 」という視点で考えることも必要です。たとえば、WeWork(※)に代表されるような、人工知能、特に機械学習を用いてデザイナーよりも正確な利用予測を行い、、コミュニティのためにスペースの活用を効果的に見直してゆく取り組みです。
※WeWork・・・起業家向けのコワーキングスペースを提供するアメリカの企業
――MaaSの議論のみではなく、他の視点も重要ということですね。
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