シダックスら、ターゲットラインペイントを活用した自動運転の実証実験開始
2022/5/9(月)
シダックス株式会社(以下、シダックス)、長崎県対馬市(以下、対馬市)は、5月19日~22日の期間、対馬スマートシティ推進事業の一環として、長崎県対馬市の公道において自動運転レベル2の実証実験を行う。4月27日付のプレスリリースで明かしている。
対馬市では、内閣府未来技術社会実装事業に選定された対馬スマートシティ推進事業に取り組んでいる。同事業の目的は、市民の利便性向上や観光促進だ。自動運転技術やIT、AI技術を駆使したMaaSなどの導入を目指し、定住者、旅行者、事業者が共通で使えるスマートシティプラットフォームを構築している。同実証実験には、明治大学 研究・知財戦略機構 自動運転社会総合研究所(以下、MIAD)との共同研究の一環、ならびに日本ペイント・インダストリアルコーティングス株式会社(以下、日本ペイント)も協力する。シダックスが保有し、対馬市へリース、MIADが開発を進める実験用車両を用いて、対馬市上対馬町内の公道(往復約1.6kmの区間)にて実施する。実証実験にあたっては、MIADと日本ペイントが協働で開発した、道路の中心に自動運転車両のみが認識できるターゲットラインシステムを採用している。同システムに追従して自動走行できるかを検証する。
ターゲットラインシステムでは、道路の中心に自動運転車両のみが認識できる日本ペイントのターゲットラインペイントを使用する。同ペイントの特徴は、「メンテナンスコストの削減」、「GPSが届かない場所での自動走行可能性」、「LiDARが認識できると同時に目視ではアスファルトと同化する」の3点だ。
同ペイントを使用すると、塗装するだけで自動運転用のインフラを整備できる。このため、自動運転の導入コストおよびメンテナンスコストの削減が望める。さらに、道路に塗装されたラインを認識して走行するため、GPS等が入りづらい場所でも自動走行が可能だ。一方で、LiDARが認識できると同時に、目視ではアスファルトと同化する。これにより、道路の路面標示と誤認しないラインの形成を実現している。
(出典:シダックス Webサイトより)