名古屋で始まるタクシーの新たな形 つばめタクシー×はこだて未来大学×NTTドコモ×未来シェア
2018/4/23(月)
実験に参加するつばめタクシーの車両台数は普通車30台で、期間中は通常のタクシー営業とSAVSからの配車システムを併用する形となった。SAVSからの指示があった場合は、「乗合い」を表示し、通常のタクシー営業の指示をオフにしてSAVSの指示通りに乗客を運ぶ。通常のタクシー営業と同じように配車センターから指示があった場合や、実験エリアから外に出る乗客を乗せた場合はSAVSからの指令をオフにして運行し、乗客を降ろして実験エリア内に戻ったら再びSAVSからの指令をオンにする。
この実証実験にあたり未来シェアは、「シェアリングエコノミー普及のカギは関係者全員の満足と納得感を共有しあえることである。乗客にとっては乗合い許容による運賃の低下、ドライバーにとっては実車率向上による売り上げアップが理想である。また、本実験で料金設定と乗合いの満足度、ドライバーの売り上げの関連性を調査する」と掲げている。松舘氏は説明会で「(利用者と事業者に)Win-Winの関係が築ければと思っている」と述べた。
専属から共有、そして全国へ
タクシーはこれまで貸し切りが一般的で、一人で乗っても四人で乗っても同じ料金だった。しかし、これからは所有する時代ではなく共有する時代だ。カーシェアやシェアサイクルのように、タクシーもシェアする時代が訪れる。専属から共有へ、天野氏は説明会の数週間前の大雪の際にタクシーの供給量が少なくなったことを例に、「こういったケースの時に相乗りを活用していただければ稼働台数は同じでも多くの方にタクシーの移動サービスが提供できる」と述べ、「(運賃がリーズナブルになり)今までタクシーを使えていなかった多くの利用者の方々に利用していただく機会になり、タクシー事業の裾野が広がる」と期待感を示した。また、説明会の冒頭で壇上に立った名古屋交通圏タクシー活性化協議会会長の加藤博和氏も「全国に広がっていくような取り組みだと思っている。ぜひ皆さんに注目していただきたい。これを全国に広げていく第一歩としてとらえていただきたい」とコメント。松舘氏は「今回はタクシーに限った実験ではあるが、もっと公共交通メディアの中での移動を助けるといったシステムを我々が出していきたい」と今後の発展に意欲を示した。関連記事
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