ヤマト運輸と佐川急便が上高地地域で共同配送を開始
2020/4/13(月)
ヤマト運輸株式会社(以下、ヤマト運輸)と佐川急便株式会社(以下、佐川急便)は、4月16日から、長野県松本市安曇上高地、安曇乗鞍、安曇白骨の各地域で共同配送を開始した。本事業は、長野県初の物流総合効率化法認定事業となる。
1. 背景
長野県松本市安曇上高地は、環境配慮の先進地域となっており、国立公園内でのマイカー規制を実施している。トラック配送によるCO₂の排出も環境負荷軽減の観点から大きな課題が。加えて、昨今の人手不足もあり配送ネットワークの維持も課題となっていた。こうした地域の課題解決にむけて両社で検討を重ねた結果、宅配荷物の共同配送の開始に至った。
共同配送の導入によって、対象地域のCO₂削減が期待できるほか、住民はヤマト運輸・佐川急便両社からの配達荷物を1度に受け取ることができるようになる。また、両社にとっても業務の効率化による生産性向上などのメリットがあるとしている。
本事業は、3月30日に北陸信越運輸局長より、物流総合効率化法に認定された。長野県内の事業としては、初めての認定となる。
2. 共同配送の取り組み
開始日:2020年4月16日(木)対象地域:長野県松本市安曇上高地、安曇乗鞍、安曇白骨
配達について (1)対象地域への佐川急便松本営業所が配達を請け負っている荷物を、ヤマト運輸松本今井センターへ引き渡す。
(2)ヤマト運輸松本今井センターが両社の対象地域への荷物を集約して配達する。
集荷について (1)対象地域で佐川急便松本営業所に依頼された集荷については、ヤマト運輸松本今井センターが集約して行う。
(2)その集荷した荷物を、佐川急便松本営業所の担当者が、ヤマト運輸松本今井センターへ行き、回収の後、発送する。
削減効果など
両社の試算によると今回の共同配送導入で、CO₂排出削減量は年間で32.8t、削減率は34%におよぶという(走行距離、積載重量から試算)。