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BOSCH 年次報告記者会見

2016/7/31(日)


センサー、ソフトウェア、サービス、IoTに必要な全ての要素をBOSCHは持っている

ドライバーの負担を減らす駐車システム

水野氏は、「クルマのネットワーク化は自動運転のキーファクターの1つです。2018年までにIoTを活用したコネクテッドパーキングなどの駐車ソリューションの開発を進めています。ドイツでは市街地を走るクルマの3分の1は駐車スペースを探すために走行しています。駐車場探しは環境にとってもドライバーにとっても大きな負担になっています」と述べ、負担軽減のための「コミュニティベースパーキング」と「自動バレットパーキング」について紹介しました。

「コミュニティベースパーキング」は路上を走行する車両がパーキングスペースを検知するセンサーとなります。センサーが検知した空きスペースの情報はクラウドに送信され、クラウドがこの情報をベースにリアルタイムの駐車スペースマップを生成してサービス加入車両に伝えます。また、「自動バレットパーキング」はドライバーが駐車場の入り口にある降車ゾーンにクルマを止めて降車すると、クルマが自動的に駐車スペースまで移動・駐車してくれるシステムです。

 

「コミュニティベースパーキング」
路上を走行する車両がパーキングスペースを検知するセンサー。センサーが検知した空きスペースの情報はクラウドに送信され、クラウドがリアルタイムの駐車スペースマップを生成してサービス加入車両に伝える。

「自動バレットパーキング」
ドライバーが駐車場の入り口にある降車ゾーンにクルマを止めて降車すると、自動的に駐車スペースまで移動・駐車してくれるシステム。

 

製品の状況をクラウドがモニター

水野氏は、「2020年に向けてハイウェイパイロット、高速道路での完全自動運転走行の開発にも取り組んでいます。IoTと弊社の持つクルマに関する幅広い専門知識が結びつくことでメンテナンスにも劇的な効率化をもたらします」とし、日本180店舗を超える整備工場が弊社ネットワークに加盟していることに触れたうえで、「プレディクティブダイアグノースティック」についても説明しました。

「プレディクティブダイアグノースティック」は製品の状況をクラウドがモニターし、起こりうる製品トラブルを未然に防ぐシステムです。ドライバーの余計な来店を防ぎ、修理用品やツールを効率的に用意することができます。部品システムトラブルの情報を自動車メーカーへフィードバックし、他の車両にも影響があるとメーカーが判断した場合、この仕組みを使ってモバイル通信経由で他の車両のソフトウェアをアップデートしていくことも可能です。「クルマのネットワーク化に関して長年の経験と専門知識、IoTを実現するための要素を持っている弊社ならではのサービスです」(水野氏)。
AD技術部部長の千葉久氏は、「我々の強みはあらゆる製品を持っていることです。サプライヤとして付加価値、安全性を高めていき、自動車メーカーとも相互に補完していきたいです。自動運転実現に向けて、安全性や通信料が増えるなど課題は多いです。コスト面と時間を見合わせながら、実現に向けて信頼性を確保していきたいと考えています」と語っています。

 

 

AD技術部 部長 千葉久氏




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