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ボッシュ、電動トラックでカーシェアリング事業に参入 大荷物の買い物もスムーズに

2018/10/10(水)

ボッシュは電動トラックのシェアリングサービスを新たに開始すると発表した。ドイツの小売グループREWEの子会社であるtoomと協力し、ボッシュはホームセンターでシェアリングサービスのテストを実施する。「ボッシュは都市交通向けのデジタルサービスの分野において成長しています。電動トラックのシェアリングサービスは、大きく伸びる可能性を秘めています」と、ボッシュのコネクテッド モビリティ ソリューション事業部長のRainer Kallenbach氏は述べた。ボッシュのシェアリングサービスは、電動スクーターレンタルサービス「Coup」をすでに展開している。Coupは2016年のサービス開始以来拡大を続け、現在はベルリン、パリ、マドリードで3,500台のスクーターを運用している。
ホームセンターは、重くかさばる荷物を運ぶのに十分なスペースを持つトラックが求められる場所だ。330を超える店舗を展開するtoomは、ドイツのホームセンター業界におけるマーケットリーダーの1つ。2018年12月から、テストのために選ばれた店舗の買い物客は、数回クリックするだけで電動トラックをその場で直接予約し、板石やベランダ用の観葉植物、ペンキ入れなどを短時間で簡単に自宅に持ち帰ることができる。「持続可能性に取り組む企業として、私たちは常に環境保護により良い形で貢献したいと考えています。今回、環境に優しい方法で、購入した品物を自宅に持ち帰るためのサービスをお客様に提供できることを非常に嬉しく思っています」と、toomのマネジングディレクター、Wolfgang Vogt氏は語る。

電動車両のレンタル

ドイツでは、カーシェアリング用車両の10台に1台が電気モーターを搭載している。ボッシュは、Coupと今回のトラックシェアリングに、電気自動車のみを使用することを選択した。「完全電動走行は、都市交通にとって理想的です。これは、市街地での配送交通の場合でも、大都市圏での個人のモビリティの場合でも同じです」とKallenbach氏は指摘する。トラックのシェアリングサービスは、まずドイツ国内のベルリン、フランクフルト、ライプツィヒ、トロイスドルフ、フライブルクのホームセンターで提供される。これらのホームセンターには、StreetScooterが提供している小型電動トラック用の充電スポットがすでに設置されている。ボッシュは、StreetScooterの車両にパワートレインコンポーネントを供給している。電動トラックのシェアリングサービスをホームセンター以外でも展開したい考え。今回のシェアリングサービスが成功すれば、toomの他店舗、家具量販店、スーパーマーケット、家電量販店などにサービスを拡大していく方針だ。

買い物のストレスから解放

カーシェアリングはその急速な成長が示すように、ニッチ市場の域を脱しており、2025年には全世界で利用者数が3,600万人に達すると予測されている(出典:Frost & Sullivan)。大都市を中心に、多くの利用者が、アプリをベースとするサービスを活用して昼夜を問わず車両を予約し、使用している。レンタルのスクーターや二輪車で街を移動する際に買い物客が利用するようなリュックサックには、大きくてかさばる品物は入らない。ホームセンターで購入した品物を運ぶ手段が必要な人は誰でも新しいサービスを利用して、買い物をする数時間前あるいは直前に、収容力のある電動トラックを予約することが可能。トラックは、買い物客が受け取ったステーションに返却する。このサービスの大きなメリットは、利用者は使用料金とバッテリーの再充電料金が含まれた1時間単位の定額料金を支払うという点にあり、従来のレンタカーより割安になることが多いという。さらに、レンタルから返却までのプロセス全体が完全にデジタル化されており、面倒な書類手続きは一切必要ない。
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