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クーガーCEOインタビュー:人間らしいコミュニケーションで クルマに新たな価値を 「AI×AR×ブロックチェーン」の 次世代インターフェース(2/2)

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2019/4/22(月)

クーガー株式会社 CEO 石井 敦氏

クーガー株式会社(以下、クーガー)は、新たな時代の価値創造を目指し、「AI×AR×ブロックチェーンを組み合わせた次世代インターフェースの実現」を掲げている。従来のAIとは一線を画す、より人間らしいコミュニケーションを可能にした「バーチャルヒューマンエージェント(以下、VHA)」を用い、多種多様な分野への応用を目指している。さまざまな分野を組み合わせた独自の強みを持つクーガーの技術は、変わりゆくクルマの役割にどのような付加価値を生み出すのだろうか。
第1回はこちら↓
https://ligare.news/story/couger-interview-1/

ブロックチェーンを自動車分野にも活用

――ブロックチェーンの分野ではどのような取り組みを行っているのですか?

石井氏:ブロックチェーンとは、価値を乗せるインターネットという表現をよく用います。通常のインターネットでは、片方が持っているコンテンツを相手に渡しても、元のコンテンツが無くならないコピーの世界です。しかし、譲渡するのであれば本来渡した方のコンテンツは消去されないといけません。ブロックチェーンではそういうことが可能になります。それを企業で使う場合どのようにするのか、という実証実験を行っています。

また、並行してAIの信頼性を担保することにも取り組んでいます。コネクトームの一部に「GeneFlow」というシステムがあります。これは、AIの学習履歴・実行履歴をブロックチェーンに記録し、AIの信頼性を担保するシステムです。

GeneFlowイメージ図。同システムは左の「分散型」と呼ばれる技術を活用している。


――ブロックチェーン上に学習履歴を記録することのメリットは何でしょうか?

石井氏:従来の記録方法は中央集権型(上図参照)と言い、データがブラックボックス化されています。これでは学習データや学習モデルそのものが標的にされた場合、改ざんされてもわからないということに陥ります。分散型、つまりブロックチェーン上に保存されることで、AIがどんな学習をしてきたか時系列で保存され、意思決定や動作の信頼性を担保することができます。

――コミュニティの拡大にも力を入れているようですね。

石井氏:ブロックチェーンの技術応用の幅はとても広いと思っています。それを主眼に置いた技術共有の場として、Blockchain EXE(ブロックチェーンエグゼ)というコミュニティを設立しました。設立から1年半で日本最大級の規模に成長し、さまざまな企業と連携しハッカソンの開催などを行っています。そのほか、北米やヨーロッパでも活動を展開し、コミュニティの幅を広げています。

クーガーが設立した「ブロックチェーンエグゼ」は、国内最大規模のブロックチェーン技術者コミュニティに成長した。


――議題にモビリティ関連が挙がることもあるのでしょうか?


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