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市民の日常を救う 「福島版MaaS」に向けて 福島大学 吉田樹准教授 第三回INTERVIEW (1/2)

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2018/11/5(月)

福島大学 吉田樹准教授

福島大学 吉田樹准教授

福島大学で地域交通政策、地域観光政策、都市・地域計画の研究に携わっている吉田樹准教授。八戸市のバス共同運行化プロジェクトでは公営と民営の事業者間での連携を行い、ダイヤの適正化を行いながらバス事業者の共生に導いた。公共交通を活性化させるためには、既存交通へのどのようなアプローチが必要なのか。交通事業者、地域の住民とともに快適なまちづくりに取り組む吉田樹准教授へのインタビューを3回にわたり連載する。
(前回まで)前号では、八戸市でのバスプロジェクトで得た知見を他の自治体に横展開していく取り組みや、福島県での交通需要に応えるプロジェクトなどについて話を伺った。最終回となる今回のインタビューでは、吉田准教授が掲げる、新たなモビリティ社会に向けた「福島版MaaS」について伺う。

前回までのインタビューはこちら



ゼロからつくるきめ細やかなモビリティ

――「福島版MaaS」プロジェクトを立ち上げたきっかけを教えてください。

そもそも、福島県をはじめ、東北地方でのデマンド交通は、全国に先駆けて進んでいました。10年前、南相馬市の小高区において、NTT東日本にシステム開発の協力をしてもらった「おだかe-まちタクシー」が導入され、その後も東北各県でデマンド交通が普及しました。ところが、震災で状況は一変し、県の人口が減り、故郷に帰ってくる人も少なくなりました。さらに、行政からの補助金が少ないため、市民が対策を考えるモチベーションにつながりません。福島でデマンド交通を復活させたとしても、震災以前と同じ成功体験はできないわけです。そこで、きめ細やかなモビリティを、今までとは別の切り口で考える必要がでてきたのがきっかけです。


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