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スマートグラスで「危険の見える化」や濃霧での映像補正など ドコモが5G実証成果を発表

2020/3/17(火)

株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、2019年10月から2020年3月に掛けて5Gを活用した実証実験を実施。本日、その取り組みの詳細について発表を行った。検証された5Gの応用分野は、医療・介護、観光、労働力、教育、モビリティと多岐にわたる。当記事では、モビリティ分野への応用を検証した、岐阜県中津川市の「音の視覚化」の実証について。ならびに、大分県大分市などで行った「濃霧の環境における運転補助の実証」について取り上げる。
5Gを活用した実証実験は、総務省が主導して2019年度(平成30年度)から開始。同年度に実施した「5G利活用アイデアコンテスト」で上位入賞したアイデアをもとに、37の自治体、企業、大学などが実証に取り組んでいる。

ドコモはそのうち「屋外環境において複数基地局、複数端末の環境下で平均 4~8 Gbps の超高速通信を可能とする第5世代移動通信システムの技術的条件等に関する調査検討」について実施主体となっている。この調査では、4.5GHz帯および28GHz帯の5G無線装置を用いた医療・介護、観光、労働力、教育、モビリティの5分野でのサービス・アプリケーションの実証試験を各地で実施している。(上図参照)

■スマートグラスで「危険を見える化」/ 岐阜県中津川市

「音の視覚化による生活サポート実証試験」イメージ

音の視覚化による生活サポート実証試験


2019年10月23日に岐阜県中津川市で、ドコモとサン電子が協力して実施。28GHz帯の5G無線装置を利用し、周囲の危険音などを検知してスマートグラス上に情報を表示するサービスについて検証した。

この「危険を見える化」するサービスは、聴覚障がい者への新しい生活支援サービスを目指したもの。注意喚起のために動画や3Dモデルデータといったコンテンツを1秒以内に再生処理開始することが確認できたという。また、音に反応してコンテンツを表示する仕組みを利用して、生活支援だけではなくエンターテインメント分野への応用なども期待できるとのこと。

■濃霧でも車線や前方車両を補完 / 大分県大分市

「濃霧の中での運転補助に関する実証試験」イメージ

濃霧の中での運転補助に関する実証試験


ドコモは、NTTコミュニケーションズが実施主体となった「移動時において複数基地局、複数端末の環境下で平均1Gbpsを超える高速通信を可能とする第5世代移動通信システムの技術的条件等に関する調査検討」にも参画。4.5GHz帯および28GHz帯の5G無線装置を用い、電車や除雪車などを想定した無線アクセスに関する試験を実施。モビリティ、防災・減災、行政・サービス、地場産業、4つの分野への応用を検証した。

そのうちモビリティ分野の検証は大分県大分市で、大分県、オートバックスセブン、大分交通らと協力して実施。濃霧の中でも車線や前方の車両を運転手が認識できる運転支援システムの検証を実施した。

サーマルカメラと4Kカメラで取得した画像をクラウドへアップし、AIによる画像解析を行う。車両は車線や前方車両が補完された風景のデータを受け取り、それをヘッドアップディスプレイやタブレットがフロントガラスに投影する仕組みだ。ドコモはこの実験について、目視困難な状況や障害物存在を補助的な情報の通知は、安全走行につながるものだと確認できたとしている。

ここに挙げたモビリティ分野の事例は、ドコモがこれまで取り組んできた実証全体のほんの一部だ。そのほかにも高度遠隔診療をはじめとした医療分野、アクティビティの仮想体験の観光分野など、応用分野は多岐にわたる。

ドコモは今回の発表において、「これまでの研究開発で得た技術やノウハウを基に、さまざまなパートナーと連携し、幅広いアプリケーション・サービスを組み合わせた新たな5G活用サービス創出に取り組んでまいります」と語っている。

明日3月18日に5Gを用いた新サービス発表会を控えるドコモ。すでにソフトバンクが3月27日からの5Gサービス開始を発表しており、ドコモがどのような発表を行うのか注目が集まる。おそらくスマートフォン向けのサービスプランが話題の中心になると予想できるが、今後5Gを用いてどのようなサービスを展開していくつもりなのか。そのあたりも注視していきたい。

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