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小田急MaaSアプリ「EMot」大型アップデート オンデマンド交通の実証も

2020/11/12(木)

基本デザインを変更したEMotの画面イメージ

基本デザインを変更したEMotの画面イメージ

小田急電鉄株式会社は11月10日、MaaSアプリ「EMot(エモット)」の大型アップデートを発表した。それに合わせ、EMotを使用したオンデマンド交通の実証実験も開始する。
今回のアップデートでは「複合経路検索機能の向上」「オンデマンド交通の手配・決済機能の搭載」に加え、より直感的に利用できるよう地図をベースにした「基本デザインの変更」を実施した。

「複合経路検索機能の向上」では、従来の検索結果の表示に加え、小田急線と小田急グループバスの「リアルタイム運行情報」と小田急線の「混雑予報」を検索結果に表示することで、より移動計画を立てやすい機能になった。また、シェアサイクルやタクシーを組み合わせた複合的な経路検索結果について、その日のニーズにあわせたモビリティサービスのみを簡単に反映できるよう改善することで、公共交通機関による移動の利便性・快適性の向上を目指す。

「オンデマンド交通の手配・決済機能の搭載」では、画面上部に「デマンド交通」や「カーシェア」などのボタンを設置する。周辺で利用できるオンデマンド交通を簡単に検索・配車手配・決済までできる新たな機能だ。11月16日から町田市山崎町周辺で実証運行開始予定のオンデマンド交通「E-バス」(詳細は後述)や、今後予定している小田急線新百合ヶ丘駅周辺でのオンデマンド交通の実証運行に対応する。

「基本デザインの変更」では、トップ画面を地図ベースに変更し、今いる場所や外出先のチケット・エリア情報を表示できるように改良。また、トップ画面上部のボタンから「複合経路検索」や「電子チケットの購入」などの機能を選択できるようになり、周辺で利用できるEMotの各機能をより効率よく選べるようにした。

EMotを利用したオンデマンド交通の実証運行

小田急電鉄は、経済産業省の「スマートモビリティチャレンジ」の施策として町田市内での実証実験、国土交通省の「日本版MaaS推進・支援事業」の施策として新百合ヶ丘駅周辺エリアでのEMotを使った実証実験を予定している。

町田市内では、「郊外型MaaS」実証を11月16日から12月25日まで実施予定。町田市の山崎町周辺で、EMotを用いたオンデマンド交通「E-バス」の実証運行を実施し、郊外住宅エリアにおけるオンデマンド交通の需要や、対象地域内の各種施設と連携したインセンティブの付与によるオフピーク利用促進の効果等を検証する。

実証運行で使用する車両(イメージ)

実証運行で使用する車両(イメージ)


E-バスは、対象エリア内に設ける19カ所の乗降地点間を移動できるオンデマンド交通サービス。実証運行期間中、EMotから、E-バスの配車リクエストが行える。希望の乗降地点を配車リクエスト画面で選択することで、自宅近くの乗車地点から目的地近くの降車地点までの配車などが可能だ。経路検索機能を用いて、E-バスと路線バスや鉄道を乗り継ぐ経路検索にも対応する。EMotのアプリをダウンロードすれば、実証運行には誰でも無料で参加することができるという。

配車リクエスト画面例


また、実証運行中に、対象地域内の各種施設と連携した利用促進策も実施する。E-バスのオフピーク時間帯の利用者へ商業施設の割引券を提供し、利用促進を図る。そのほか、医療・福祉施設と連携し、各診療所・薬局等にてバスの代理予約を受け付ける。なお、この実証運行に伴う周辺施設と連携したオフピーク利用インセンティブの付与効果の検証は、経済産業省「地域新MaaS創出推進事業」の先進パイロット地域における取り組みとして選定を受けている。

さらに、新百合ヶ丘駅周辺でも、EMotを用いたオンデマンド交通の実証運行を2021年内に実施し、多様な交通手段を検索・手配できるサービスや、保育・教育関連施設や商業施設と連携し交通サービス利用クーポンを提供する予定だ。

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