サツドラHDら、2022年度も江差マース実施へ 「買い物」支援も実装
2022/8/25(木)
サツドラホールディングス株式会社(以下、サツドラHD)は、2021年度に続き2022年度も北海道江差町エリアでの地域住民向けMaaSの実証実験(以下、江差マース)を行う。8月22日付のプレスリリースで明かした。
サツドラHDは2020年11月、株式会社駅探、株式会社未来シェア、公立大学法人公立はこだて未来大学、および公立大学法人札幌市立大学と北海道地域でのMaaS事業展開に関わる業務提携を締結した。江差マースは、同提携に基づいて実施する。2021年度の実証実験では、移動サービスを単なる交通手段から新たな価値の創出と捉え、移動の各フェーズにおける収益創造と、収益の地域循環モデルを検証した。実証の結果、新たな移動手段と経済活動の関連をデータとして取得するとともに、利用頻度の向上や経済活動の拡大に向けた課題と対策の発想を得るという成果を創出している。
今回の実証実験では、有償運行による住民の受容性の醸成、域内共通ポイントカード「江差EZOCA」、アプリによる購買や行動の需要喚起、オンデマンドバス(ジャンボハイヤー)による住民の移動促進を図る。また、地域の小売事業者などの収入の増分を交通サービスの運営に充てる「収益循環モデル」の事業性検証を通して、同モデルの社会実装を目指すことを目的としている。
さらに、同実証実験では、MaaS配車機能を中心に商店の情報提供・クーポン発券等「買い物」支援サービスを実装する。将来的には、今回構築するLINE APIを活用した、データ連携基盤と同一の基盤にてポイントカード/個人認証(デジタルID)連携を行う。ほかにも、デジタル地域振興券等地域通貨機能、マイナンバー等行政サービスとの連携も視野に入れ地域住民の生活全般をサポートする「生活便利アプリ」の構築を、同事業を通じて目指す。
なお同実証実験は、経済産業省製造産業局自動車課が実施する2022年度「無人自動運転等のCASE対応に向けた実証・支援事業(地域新MaaS創出推進事業)」の実証地域に選定され、実施するものだ。加えて、国土交通省総合政策局地域交通課が実施する2022年度「地域交通を共に創り出す新たなモデル事業」に選定されている。
なお、サツドラHDは、これらの取り組みを通じて、今後もMaaS関連サービスのブラッシュアップや拡充に努める。そして、安心安全で快適なモビリティ社会の実現、持続可能な社会の実現に貢献すると述べている。
(出典:サツドラHD Webサイトより)