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SOMPO HD、ティアフォーに98億円出資 自動運転×保険サービス加速

2020/8/31(月)

SOMPOホールディングス株式会社 (以下、SOMPOホールディングス)は、自動運転システム開発事業などを手がける株式会社ティアフォー(以下、ティアフォー)に対し、第三者割当増資の引受および損害保険ジャパン株式会社(以下、損保ジャパン)が保有する株式の取得により約98億円を出資し、資本提携契約を締結した。この出資によりティアフォーはSOMPOホールディングスの関連会社となり、SOMPOホールディングスは自動運転事業へ本格的に参入する方針だ。
両社はこれまで、自動運転システムの遠隔監視・操作を支援する「コネクテッドサポートセンター」の開設や、それをリスクアセスメントや保険商品と組み合わせて提供することで、自動運転技術の社会実装に必要な安全性と利用者の安心感を高めるインシュアテックソリューション「Level IV Discovery※1」の開発で協業。さらに、2019年6月には損保ジャパンがティアフォーに48億円を出資するなど、両社の協業を推進してきた。
※1:アイサンテクノロジー株式会社およびティアフォーと共同開発するインシュアテックソリューション。走行前にリスク調査をする「リスクアセスメント」、走行中の「遠隔見守り・トラブル対応」、自動運転車の多様なリスクをカバーする「保険」の3つのソリューションにより自動運転の走行前・走行中・トラブルまでを総合的にサポートすることで自動運転走行の安全を支える。
今回の資本提携・関連会社化の背景には、政府が策定する官民ITS構想・ロードマップにおいて、2020年までに限定地域(過疎地域等)での無人自動運転移動サービスの実現や、2025年度を目途とした全国40カ所以上での実装可能性が示されていること、さらには工場や商業施設など施設内での実装が全国各地でも検討されている現状がある。

SOMPOホールディングスとティアフォーは、自動運転の頭脳にあたるソフトウェア技術と「Level IV Discovery」を一体として提供し、自動運転技術の社会実装を支援する「自動運転プラットフォーム」の開発を事業として両社で展開するため、今回の資本提携に至った。

両社は「自動運転プラットフォーム」に参画する主要なプレイヤーを募り、社会実装に向けて協創関係を築きたい考え。また、得られたデータと、これまでに損保ジャパンが培ってきた事故の未然防止や事故対応のノウハウを融合することにより、安心・安全な自動運転の実用化を支援することで、社会課題の解決を目指していく方針だ。

今後はさらに「自動運転プラットフォーム」開発事業の展開により得られる車両・走行・乗客・位置のデータなどモビリティにかかわる各種データと、保険事業やSOMPOホールディングスが既に展開しているモビリティ事業(CtoC カーシェアリング、駐車場シェアリング等)から得られるデータなどを組み合わせ、将来的には MaaS やスマートシティの分野においてSOMPOグループ独自のサービスや新事業の創造を目指すとしている。

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