東急電鉄、Visa等クレジットカードのタッチ決済の実証実施へ
2022/12/9(金)
東急電鉄株式会社(以下、東急電鉄)ら5社は、東急線でVisaをはじめとするクレジットカードのタッチ決済、およびQRコードを活用した企画乗車券の発売や改札機の入出場に関する実証実験を2023年夏から開始する。12月8日付のプレスリリースで明かした。
東急電鉄は、ライフスタイルの変化に対応し、時代にあった社会的価値を持続的に提供することを目指している。さらに、域内移動需要の創出を目的とした新たな乗車券サービスとして、2021年以降、「東急線乗り放題パス(over60)」、「東急線キッズ100円パス」、東急線沿線情報誌「SALUS」と連携したデジタルチケットの配布を実施している。同実証は、東急電鉄、東急株式会社、三井住友カード株式会社(以下、三井住友カード)、日本信号株式会社、QUADRAC株式会社の5社で実施する。クレジットカードのタッチ決済を活用した乗車券サービスに関する実証実験は、首都圏の鉄道事業者で初の取り組みだ。2023年夏に一部先行駅(田園都市線を中心とした各駅)、2024年春に東急線全駅を対象に実施する。
同実証の目的は、交通系ICカードを主軸としつつ、よりスピード感をもって多様な乗車券サービスを提供することだ。これにより、今後インバウンドの回復も期待される訪日外国人を含む東急線沿線の来街者もシームレスに利用できる。
また、同実証では、連名各社が協働し、「人」「まち」「交通」をデジタルでつなぐデジタル乗車券プラットフォームの構築を目指す。さらに、乗車券販売サイトでは、東急のDX特別組織である「Urban Hacks」の構築も予定している。これにより、サイト上で企画乗車券を事前に購入すると、タッチ決済に対応したクレジットカード、もしくはスマートフォンに表示されたQRコードを改札機の読取部へかざすことで改札を通過することができる。
さらに、同実証には、三井住友カードの提供する公共交通向けソリューション「stera transit(ステラ トランジット)」を導入する。これにより、タッチ決済に対応したクレジットカードを使用した改札機の通過などのサービスを構築する。
くわえて、同実証では、地域やグループの商業施設などと連携し、シームレスで格安なサービスを検討していくという。なお、5社は、同実証を通して、鉄道サービスを基軸とした、安全・安心で、便利な沿線生活価値の提供により、人々の交流を促し、持続的なまちの発展に貢献していくと述べている。