東京モーターショー2017に展示された「Concept‐愛i RIDE」
「Concept‐愛i RIDE」は二人乗りの超小型モビリティの規格になるのでしょうか?
島田氏 実際のサイズは、超小型モビリティのサイズになります。二人乗りなので、このモデルを走らせようとすると国交省による超小型モビリティの認定を取る必要があります。
このクルマのターゲットは高齢者社会に向けてということになるのでしょうか?
島田氏 ユニバーサルデザインとなっており、高齢者の方もターゲットとなっています。「Concept‐愛i」のシリーズを通して、AIを使った新しい時代のパートナーを作ることを考えたときに、現在はこういった価値を享受していない方にもその価値を提供したいと考えています。車椅子の方や高齢者の方、クルマの運転が苦手な方に対し、新しいモビリティの一つの形として提案をしていきたいと思います。
移動の不自由を感じている人々へ幅広く提供していきたいということでしょうか?
島田氏 そういった方々も含め、幅広い方に乗っていただけると考えています。昨今、ハンドルのないクルマが出てきていますが、我々としては、やはり運転の楽しさを感じていただきたいと思っています。例えば、コントローラーを用いた運転など、新しい運転の楽しさを提供できるのではないかと考えています。そういったものを組み合わせていくと、今までにない価値ができるのでがないかと思っています。
「Concept‐愛i RIDE」を出されたということは、二人乗りなどの小型のモビリティを提供していきたいという考えを持たれているということでしょうか?
島田氏 二人乗りという特定なものではなく、いろいろな方に移動の自由を感じていただくことが大事だと考えているので、今の分野だけでなく新しい形にもチャレンジしていきたいという思いがあります。なので、次はこれだということではなくて、二人乗りの「Concept‐愛i RIDE」は、あくまで一つの手段として考えていただければ、と思います。
「Concept‐愛i RIDE」ならではの部分は座席が稼働する点や操作性が違う点以外には何があるのでしょうか?
島田氏 今後、モビリティソリューションを日本もやっていかなければならないと考えています。こういった小さなモデルをMaaS(Mobility as a Service)などシェアリング分野に提供できないかと考えています。
モビリティのサービスプラットフォームに組み込まれる要素になるのではないかと考えてのコンセプトなのでしょうか?
島田氏 そうですね「Concept‐愛i」はこれまでの所有を前提にしたクルマの正常進化です。一方で「Concept‐愛i RIDE」は、クルマに愛着を感じてほしいという考えと共に、モビリティサービスと一緒になることで、例えば「Hello」と言ってくれたら嬉しいといったことや、駅前に来た際に雨風のなか自分がクルマへ行くのではなくクルマが来てくれると嬉しい、といったことを考えています。
小さい電気自動車の方がモビリティサービスとの相性が良いですか?
島田氏 都市部においてクルマの需要の多くは多頻度少人数になると思います。その点を考えると、EVはまだ航続距離などの問題もありますが、都市部では逆にその課題はないと考えているので、どちらかというと小さなクルマは実用化に近い部分だと思っています。
免許を返納するタイミングでこういったクルマがあると一番良いのではないかと思いますが?
島田氏 その通りです。今まで個人のお客様を中心にクルマを買っていただいていましたが、これからはモビリティサービスをされているお客様にも提案できればと考えています。
「Concept‐愛i RIDE」の車内の様子
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