WILLERとKDDI、移動サブスクmobi共同提供 合弁会社も設立
2021/12/23(木)
WILLER株式会社(以下、WILLER)とKDDI株式会社(以下、KDDI)は、2022年1月から、エリア定額乗り放題サービス「mobi」を共同で提供する。12月22日付のプレスリリースで明かした。さらに、合弁会社「Community Mobility株式会社」を設立し、同サービスの全国展開を目指す。
昨今では、近距離移動の需要が高まっている。背景には、子育て世代の子どもの送迎などに課題を感じる人が多いことや、新型コロナウイルス感染症により自宅周辺で過ごす時間が増えたことがある。また、高齢者の運転免許証の自主返納増加や路線バス廃止により、高齢者を中心に移動手段がなくなることへの不安が増加している。持続可能なまちづくりの実現に向け、交通課題の解消が重要になっている。
WILLERは、バスや鉄道などの移動サービスにITマーケティングシステムを導入し、移動に新たな価値を創造してきた。また、「mobi」を6月より京都府京丹後市、7月より東京都渋谷区でサービスの展開を開始した。12月より愛知県名古屋市でもサービスを提供している。
KDDIは、2030年を見据えたKDDIのSDGs「KDDI Sustainable Action」を通じ、通信事業者としてデジタルを活用した地方創生に取り組んできた。「移動を、感動に変えてゆく。」のコンセプトのもと、モビリティを活用し地域の暮らしをつないでいくという。
今回のサービスの目的は、半径約2kmを目安とした生活圏における暮らしの足となることだ。人とまちがつながりコミュニティが生まれる「Community Mobility」をコンセプトとしており、アプリや電話で配車できる。AIルーティングにより利用者の予約状況や道路状況を考慮して、出発地から目的地まで最適なルートで効率よく移動可能だ。複数名によるプロのドライバーが運行するため、子供や高齢者も安心して利用できる。
両社は、同サービスを通じて、ストレスのない移動により地域交通網の課題解決を図る。そして、外出の機会や家族・コミュニティとの交流が増え、街が活性化し暮らしが豊かになる移動サービスの提供を目指す。
また、合弁会社では、WILLERが持つ独自のITマーケティングシステムや交通事業者の知見と、KDDIが持つ地方自治体とのつながりやデータ活用の知見を生かす。そして、それぞれの地域のニーズに合わせたサービスを展開していく予定だ。さらに、キッザニアなどとも連携し、施設への無料送迎などを検討すると述べている。