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「AI時代の到来」に GPUテクノロジーはどう挑む? GTC Japan 2017レポート

2017/12/13(水)

NVIDIAは12月12、13日の2日間、東京都内においてGPUテクノロジーイベント「GTC (GPU テクノロジーカンファレンス ) Japan 2017」を開催した。GPUテクノロジーの活用領域は自動運転、特にディープラーニング分野まで広がってきている。講演・展示などを通し、自動運転社会への取り組みにはGPUテクノロジーの発展が欠かせない要素であることを随所で示していた。

[LIGARE vol.37 (2018.1.31発行) より記事を再構成]

AI時代をリードしていくNVIDIA

NVIDIAの創業者でありCEOのジェンスン・フアン氏(以下フアン氏)は基調講演を行い、「将来のクルマはソフトウェアで定義され、何百ものAIとアプリケーションが搭載される。自動運転車は環境を認識し、推論し、適切に動作するために高速なセンサーデータ処理するなど、高性能並列処理とAIが必要だ」とし、世界初の自動運転車向けに設計されたプロセッサーである「Xavier」を発表した。そのほか、産総研の世界最速AI スーパーコンピューター「ABCI」に同社製品の「Volta」が採用されることや、FANUCやコマツといった産機・建機のリーディングカンパニーがNVIDIAの技術を採用することなどを次々と発表した。まさに「AI時代の到来(フアン氏)」を感じさせる内容であった。

NVIDIAの自動運転車「BB8」


GPUテクノロジー拡大の背景

こうした急速な広がりを見せる背景にはどのような課題があったのだろうか。NVIDIAのglobal headであるPradeep Kumar Gupta氏の講演の内容を紹介したい。同氏は具体的なディープラーニングの方向性と自動運転へ適応する場合に生まれる課題にについて語り、「重要なのはデータの量である。カメラ・センサー・ライダーなどを搭載した車からデータを収集する場合、1時間あたり1テラバイトのデータ量になるとの推定だ。100台の車、1台あたり年間2000時間分の運転データを収集する場合、200ペタバイトものデータを収集することになる」と述べた。実際に自動運転車両向けのディープラーニングモデルは、データ収集、ラベル付け(状況ごとの仕分け)、モデルの学習を何度も繰り返して精度を高めた後に搭載されていく流れとなる。ディープラーニングを本番環境で使うこと、すなわち人が乗る状況を想定した場合、こうしたソフトウェアのライフサイクル全体を考えていく必要がある。ここまで想定した場合、途方もないデータ量を処理する必要があり、従来のシステムではあまりに時間が掛かり過ぎるということだ。NVIDIAはこうした流れの中で、すでにディープラーニング用のスーパーコンピューターの「DGX-1」を市場投入している。今後も自動運転社会の発展を続ける中で、膨大なデータ処理を目的とした機器やソフトウェアの性能向上は重要なテーマとしてあり続けるだろう。

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