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DiDi 都市交通をAIの活用でスマートに MaaSオペレーターからまちづくりへ

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2018/11/8(木)

9月にコペンハーゲンで開催されたITS世界会議において、中国の大手であるDiDiが登壇した。ITS事業の責任者である劉西帝(Liu Xidi)氏(以下 劉氏)は、DiDiにおけるMaaSと高度交通システムに関する取り組みについてプレゼンを行った。
劉氏は冒頭に、DiDiがITS分野では、「Passenger(乗客、つまり人)」・「Vehicle(クルマ)」・「Infrastructure(インフラ)」、この三者を「コネクト」することを重要視していると語った。中に、人とクルマのコネクト、つまり多様なモビリティサービスに対する関心が高まりつつあるが、インフラとのコネクトが今後注目される点である。ビッグデータ・AI・クラウドコンピューティングを使って、DiDiは三者をコネクトすることに努めてきた。

劉氏がプレゼンを行っている様子


プレゼンのキーワードである「インフラ」に関しては、物理的なものとバーチャル的なものの2種類があると劉氏は説明した。乗客とインフラとのコネクトはアプリ・決済・ナビゲーションなどバーチャル的、クルマとインフラとのコネクトは路車間通信などの物理的なものである。

乗客+インフラ:
マルチモーダル・トリップ・プランニングで多様な移動体験を提供

DiDiはすでに、中国のみならず、オーストラリアやブラジルなどにも、多様なモビリティサービスを提供している。タクシー配車以外に、個人所有の車の配車サービスである「快車」(Express)、Expressの高級車版の「専車」(Premier)、カープール(※)の「順風車」(Hitch)、シェアサイクル、デマンドバスが代表的なサービスだ。
※カープール:個人所有の車で、通勤のように決まった時間や長距離の相乗りのこと。複数のユーザーで相乗りを行う。

特に、door to doorを図って、マルチモーダル・トリップ・プランニングで、ユーザーに多様な選択肢を提示している。劉氏は具体的な事例として、北京・清華大学から北京の繁華街である世貿天階までの経路検索の結果に、DiDiのモビリティサービス「快車」と公共交通機関の利用を組み合わせたプランを提示した。各プランの時間と料金、徒歩距離も表示している。また、DiDiのモビリティサービスと公共交通機関の利用ともにスマホによる決済が可能である。

さらにバス分野では、通勤を楽にすることを図り、オンデマンドバスの取り組みを紹介した。地域のバス運営事業者と提携して、データ収集・路線設計をしてきた。人々がどのようにバスを使って移動するのか、およびホットスポット、利用時間帯のデータを収集して、需要に合わせてバスの路線および時刻表を設計した。こういったバスの路線は需要のデータに基づいて、随時に調整・追加・削除を行うと劉氏は言う。予約から決済まですべてアプリで行い、座席を確保できるため、長時間の移動も楽になる。

クルマ+インフラ
道路状況をリアルタイムに把握してフレキシブルに調整する


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