静岡県と東急、3次元点群データ利活用の協定 公民連携で防災力強化・産業振興目指す
2019/4/16(火)
静岡県と東急電鉄は4月15日、「3次元点群データ利活用に関する連携協定」を締結したことを発表した。両者が所有する3次元点群データを相互に利活用し、地域の活性化や産業振興を連携して推進していく。
具体的な取り組みとして、静岡県は、県東部・伊豆半島の面的データ、県道の3次元点群データを、東急電鉄は、下田市街地の3次元点群データを取得する。両者は、この新たに取得するデータや、既に静岡県が保有する県道データを活用し、伊豆で進めている観光型 MaaS の第2期(11月頃)において、下田市内で自動運転の実証実験を連携して行う。このほか、静岡県は東急電鉄の取得する3次元点群データを活用し、災害対応、インフラ維持管理の効率化・省力化、防災力の強化を行う。また、東急電鉄も、伊豆急行の保守管理の省力化・防災力強化などのほか、静岡県をモデルとした観光誘客映像などのサービス事業の開発などを行う。静岡県は全国に先駆けて3次元点群データを収集・蓄積し、3次元点群データ流通プラットフォーム「VIRTUAL SHIZUOKA」を構築し、オープンデータとして公開している。さらに、3次元点群データを活用した高精度地図による自動走行の実証実験を行う「しずおか自動運転ShowCASE プロジェクト」を推進している。東急電鉄は、伊豆急行や東急ホテルズなど、静岡県の交通や観光の他、富士山静岡空港の運営を担っている。また、鉄道や空港の保守管理業務の省力化を目的に、「インフラドクター」を活用し、伊豆急行線や富士山静岡空港の点群データを取得している。両者が持つ3次元点群データを活用することで、インフラ設備の防災力強化・地域の産業振興など、新たな価値の創造を目指していく。