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東急電鉄 ホームドア整備などに総額619億円を投資

2019/5/17(金)

東京急行電鉄株式会社(以下、東急電鉄)は5月13日、2019年度にホームドア整備や設備更新、新型車両の導入などの安全性、快適性向上のために総額619億円を投資することを発表し、鉄道事業の強靭化に大きく動き出した。
東急電鉄は、ホーム上の安全対策として、2014年度から東横線・田園都市線・大井町線全64駅のホームドア整備を進めてきた。残り19駅に、ホームドアもしくはセンサー付き固定式ホーム柵を設置し、東急線全駅の整備が完了する。

設備面では設電線絶縁化対策や電車線更新といった設備更新を進めるほか、昨年度に、設備の状態を常時監視して予防保全を行う手法(CBM)に基づく線路状態のモニタリングシステムを導入。今年度は他路線への展開および、AI(人工知能)やIoTなどの先端技術も含めた監視・分析データ活用方法の検討を進める。

車両については、2018年度にも導入した従来よりも定員が増えた新型車両「2020系」を2019年度も6篇成を導入し旧型車両との置き換えを進める。「2020系」は、動作状態や機器状態を常に監視できる大容量情報管理装置を採用しており、設備不具合などを無線通信により把握し、異常時の早期復旧に繋げる。さらに、ビッグデータのリアルタイム蓄積を活用し、メンテナンス性の向上や故障の未然防止に繋げるための検討も進める。

また、東急電鉄で初となるデジタルATC(東横線デジタルATC(自動列車制御装置))の整備を東横線で進め、2022年の供用開始を目指す。デジタルATCは、現行のATC性限速度情報のほか、先行列車からの距離情報を追加することで、きめ細かな列車間隔の制御が可能となり、ラッシュ時間帯の列車運転間隔の短縮などによる遅延回復や定時運行の実現に寄与する。加えて、東急線アプリでは混雑状況の「見える化」など、情報配信を強化し混雑緩和に積極的に取り組む。

東京オリンピック・パラリンピック開催に向けては、車内防犯カメラの全編成設置やインバウンド対策として駅や車内の多言語放送装置の導入に取り組む。

駅の快適性向上においては、渋谷駅で駅周辺の開発に合わせて地下出入口番号を変更するとともに、案内誘導サインを改善。南町田駅では2019年秋の「南町田グランベリーパーク」まちびらきに合わせ駅舎をリニューアルし、駅名を「南町田グランベリーパーク」駅に改称するほか、平日も急行列車の停車駅とする。他にも駅の利便性を高めるためエレベーター、エスカレーターの整備、ホーム屋根工事、トイレリニューアルなどを進める。

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