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トヨタ、米Joby Aviation社と「空飛ぶタクシー」の開発・生産で協業

2020/1/16(木)

JobyのeVTOL

トヨタ自動車(以下、トヨタ)は、1月16日、新たな空のモビリティ事業として、電動垂直離着陸機(以下、eVTOL※)の開発・実用化を進める米Joby Aviation社(以下、Joby)と協業することに合意した。
※eVTOL:Electric Vertical Take-Off and Landing(電動垂直着陸機)の略称。
Jobyとの協業において、トヨタは自動車の開発・生産・アフターサービスで培った強みを活かし、今後、社会的ニーズが高まると予想される空のモビリティ事業の早期実現に向けた取り組みを開始する計画だ。

昨今の都市部の渋滞や環境負荷の低減、また過疎地域の輸送手段の確保など、様々な交通課題の解決に向け、eVTOLを用いたモビリティサービスの実現が期待されている。このeVTOLの開発・製造における技術は、電動化、新素材、コネクティッドなどの分野において次世代環境車の技術との共通点も多く、eVTOLは自動車事業との相乗効果を活かした新たなモビリティ事業に発展する可能性がある。

eVTOLは、短距離・多頻度運航用に設計され、都市圏にて通勤者や出張者、旅行者によるオンデマンド利用が見込まれる空飛ぶタクシー市場のニーズに適している。また、ヘリコプター、ドローン、小型飛行機の要素をもち、信頼性、環境性(ゼロ・エミッション)、巡行速度、静粛性などに優れている。運用コスト、メンテナンスコストも低く抑えることができ、強化された安全機能も備えている。

Jobyは2009年に設立し、eVTOLの開発に取り組み、将来は空飛ぶタクシーサービスの提供を目指す企業。今回Jobyと協業するにあたり、トヨタは生産技術の見地で、設計、素材、電動化の技術開発に関わるとともに、トヨタ生産方式(TPS)のノウハウを共有する。最終的には、高い品質、信頼性、安全性、そして厳しいコスト基準を満たすeVTOLの量産化を実現する計画だ。

なお、トヨタは、Jobyが合計5.9億ドルを調達したシリーズCの出資ラウンドのリードインベスターとして、3.94億ドルの出資を行い、また副社長である友山茂樹が同社の取締役に就任する。

両社は、トヨタの自動車生産及び技術開発の知見と、JobyのeVTOL開発のノウハウを持ち寄り、未来のモビリティ社会の構築を目指している。

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