トヨタ「my route」、エリア拡大を発表 全国展開に向けKDDIなどと連携強化
2020/1/16(木)
トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)は1月16日、マルチモーダルモビリティサービス「my route(マイルート)」を、すでに展開している福岡市と北九州市に続き、2020年春頃に横浜市、水俣市、続いて宮崎市・日南市でも展開し、順次全国へ拡大していくと発表した。加えて、交通事業者や旅行会社など「移動に関わる」サービサー各社と連携し、サービス拡充と利便性向上に取り組むことも併せて発表した。
「my route」の今後の方針として、トヨタは(1)ユーザー拡大、(2)利便性向上、(3)バス・鉄道・タクシー・サイクルシェア・カーシェア・自動車などのモビリティサービスにとどまらず、旅行手配など「移動に関わる様々なサービス」を含めて連携し、より多くの顧客に快適な移動体験を提供することを目指す。トヨタは、モビリティカンパニーへの変革を目指し、地域に根ざした新たなモビリティサービスの提供に取り組んでおり、「my route」も変革に向けた取り組みの一環だとしている。「移動したい」ときに必要となる、「あらゆる移動手段の検索」、「予約・決済」サービスを提供することで「よりシームレスな移動」の実現、さらには地域のイベントスポット情報の提供などを通じた、移動したいと思うきっかけづくり、街の活性化への貢献を目的としている。
今回発表した各取り組みの詳細は下記の通り。
(1)「my route」のユーザー拡大に向け、KDDIと連携強化
・サービス提供エリアの拡大2019年11月28日よりサービス提供を開始した福岡市と北九州市に加え、2020年春頃に横浜市や水俣市、続いて宮崎市・日南市へ展開しサービス提供エリアを順次全国へ拡大する。
・携帯キャリアと連携したユーザー拡大施策
「my route」の利用拡大を目指し、KDDIが提供する、auスマートパスおよびauスマートパスプレミアム利用者を対象に、2020年1月16日より、「my route for au」※1の提供を開始します。「my route」機能に加えて、「my route for au」のみの特典として、フリー乗車券を割引価格で販売※2する。
※1 Androidに対応。(iPhone、iPadでは利用不可)
※2 サービス提供開始時点では福岡市、北九州市地域の交通事業者の交通チケットを25%割引で購入が可能。今後、提携地域・交通事業者を順次拡大する方針。
※2 サービス提供開始時点では福岡市、北九州市地域の交通事業者の交通チケットを25%割引で購入が可能。今後、提携地域・交通事業者を順次拡大する方針。
(2)「my route」の利便性向上に向けて機能拡充
トヨタのコネクティッドサービスやモビリティとの連携や多言語対応を進める。下記で挙げた以外にも、連携を拡充していく方針。・2019年11月からToyota Wallet(電子決済サービス)に対応
・2019年11月からToyota Shareに対応し、トヨタのカーシェアサービスが利用可能
・日本語と英語に加えて、2020年2月ごろには中国語(繁体字・簡体字)と韓国語に対応予定
(3)タクシー、飛行機、観光など「移動に関わるサービス」と連携
モビリティサービスをはじめ、地域の観光情報や移動後の飲食や宿泊なども含めて、「my route」上で移動に関わるサービス提供を完結できるよう、さまざまな事業者との連携拡大にも取り組む。トヨタはプレスリリースで、「エリア内のモビリティサービスとの連携強化を目的に、これまでのJapanTaxiが提供するタクシー配車アプリ『JapanTaxi』ならびに今後北九州エリアで連携予定の第一交通産業が提供する『モタク』に加え、横浜エリアでは新たにディー・エヌ・エーが提供する『MOV』との連携も検討していく」とし、さらに、「横浜エリアではドコモ・バイクシェアと、シェアサイクルの予約・決済までをmy route内で完結できるよう連携強化を検討していく」と明かした。
「my route」サービス提供エリア間を結ぶ長距離移動の対応として、全日本空輸(ANA)と宮崎市・日南市で航空券予約・決済の連携に向けた検討を進めていく。また、京王電鉄バスが提供する高速バス予約サービス「ハイウェイバスドットコム」との連携も2020年春ごろに予定している。
観光情報の強化として、JTBパブリッシングが提供する観光データベース「るるぶDATA」と連携し利用者が魅力を感じる情報配信を目指す。加えて、長距離移動に伴う宿泊手配の対応として旅行手配サービス事業者との連携も進めていく方針だ。